29歳、社会人7年目。
早稲田を卒業したが、例の氷河期でまともな会社には内定できず、地方の中堅企業(2部上場)で働き始めた。
もともと嫌な会社だったが、昨年上司が変わって、その上司とFラン卒の新人から、ぐちぐちと虐めを受けるようになった。色々と嫌がらせは受けたが、中でも事あるごとに「早稲田のくせに」と言われるのがいやだった。
俺は、入社以来続けていた会計士の勉強に区切りをつけ、この春から転職活動を開始した。もちろん目的は、この会社から逃げ出すことだ。不況でまともな求人はほとんどなかったが、社会人になってから英検1級とTOEIC975、中小企業診断士の資格を取っていたので、それなりに履歴書には自信があった。有給を取り、往復数万円近い交通費を払い、必死に面接の練習をして臨んだ。
そして、この不況下、東証1部のメーカーと外資系のコンサル会社から最終面接のオファーを受けた。今の職場から逃げ出すためには、もう必死だった。
先週末はメーカー、そして、今日はコンサルの面接だった。
どちらかは内定が出るだろうと思っていた。内定の通知をもらったら、明日にでも辞表を上司に叩き付けてやるつもりだった。とにかく、今の職場から離れられることで、頭が一杯だった。
両社の結果通知が、今日来た。
どちらも、不合格だった。
人生は、甘くなかった。
もう、会社には行きたく、ない。
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