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女は悪魔だと思った

俺と彼女の出会いは大学のゼミだった。一目惚れした俺は速攻でアタックして運よく成功、付き合いが始まった。しかし就職活動の時期を経てすれ違いが多くなり、結局卒業前に別れてしまった。卒業式の終わった後、俺は自分自身も悪いところがあったと反省して彼女に最後のメールを送った。



「俺も色々悪かったよ(略)元気でな」



そうしたら彼女からも返信があり



「私も色々(略)お元気で」



こうして俺的には気持ちのいい別れ方をした。いや、したはずだった。

社会人生活がスタートし、新人研修も終わり少し暑くなってきた4月末、突然彼女からメールが入った。

かなりのサプライズだったが、社会人になったばかりで色々と他人に聞いてもらいたいこともあり、彼女とは週に2・3回メールで近況報告をするようになった。そして、その頻度は時間の経過と共に増えていった。

5月のある日、彼女から食事に行かないかと誘いのメールが入った。その頃は彼女と毎日メールするようになっており、俺は何のためらいもなくOKをした。むしろこのまま復縁して結婚まで・・・そんなことすら考えていた。

お店と待ち合わせ場所、日時が決まり、いよいよデート前日となった。

彼女からメールが入った。



「ごめんなさい、急遽お見合いをすることになりました。食事は他の人と行って下さい」



俺は突然のことで何が何だかわからず、とりあえず彼女に電話を掛けてみた。



「現在、この電話は使われておりません」



焦って今度はメールの返信をしてみた。が、既にアドレスが変更された後だった。

一体、あいつは何がしたかったんだ・・・。

俺は数週間、立ち直れなかった。心に少し傷が残った。



社会人2年目の4月、知らないアドレスからメールが入った。

彼女からだった。メールには謝罪の内容が書かれてあった。許してくれるなら返信してほしいと。

俺は親しい友人に相談した。



「許してあげるのも優しさだよ」



もう気持ちが落ち着いていることもあって、「もう怒ってないよ」とやさしさ一杯の返信をした。「許してくれてありがとう。本当にごめんね」と彼女から返信が入った。

そして、

 

「去年の約束、覚えてる?」

 

謝罪の意味も込めて食事に行きたい、もちろん自分がご馳走したいと書いてあった。

俺は迷った。が、なんだか展開がドラマチックになってきたことと、自分に恋人がいなかったことから、快諾することにした。彼女も喜んでくれた。

 

デート前日、彼女からメールが入った。とても嫌な予感がした・・・。

恐る恐るメールを開封すると

 

「ごめんなさい。彼氏から他の男と一緒にご飯いっちゃだめだって言われて」

 

彼氏おったんかい!!!

 

頭の毛が逆立つような錯覚に襲われながら、憎悪たっぷりに「暇人め!」と送信したが、既にアドレスが・・・

 

女は悪魔だと思った。

 

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