●書く技術
○なぜピラミッド構造なのか
- 適切なピラミッド構成をチェックする鉄則
- どのレベルであれ、メッセージはその下位グループ群を要約するものであること
- 各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること
- 各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序付けられていること
- 演繹の順序(大前提、小前提、結論)
- 時間の順序(1番目、2番目、3番目)
- 構造の順序(北から南、東から西、など)
- 比較の順序(1番重要なもの、2番目に重要なもの、等等)
○ピラミッドの内部構造はどうなっているのか?
- 主ポイントと補助ポイント間の縦の関係
- ピラミッド構造ではQ&A形式の対話スタイルとなる
- あなたのメッセージは必ず読み手に疑問を生じさせなくてはならず、その疑問は1段下のレベルで横並びで答えられなくてはならない。
- ピラミッド構造ではQ&A形式の対話スタイルとなる
- 補助ポイント同士の横の関係
- 機能的論理か演繹的論理か、どちらかの方法を用いて論理的に書く
- 頂上ポイントは読み手の疑問に答える
- 導入部のストーリー展開
- 疑問の本質をはっきりさせる
- 状況(Situation)
- 複雑化(Complication)
- 疑問(Question)
- 答え(Answer)
- 疑問の本質をはっきりさせる
○ピラミッド構造はどうやって作るのか?
- ピラミッドを作る
- 主題(テーマ)を明らかにせよ
- 「疑問」は何かを決めよ
- 「答え」を書いてみよ
- 「状況」と「複雑化」によってその疑問が導かれるかどうかをチェックせよ
- 「答え」が妥当かをチェックせよ
- キーラインを埋める作業に取り掛かれ
- トップダウン型アプローチ
- 箱を一つ描きなさい
- 「疑問」を書きなさい
- 「答え」を書きなさい
- 「状況」を明確にしなさい
- 「複雑化」へと発展させなさい
- 「疑問」と「答え」を再チェックしなさい
- ボトムアップ型アプローチ
- あなたが言いたいポイントをすべてリストアップしなさい
- それらのポイント同士にどんな関係があるか考えなさい
- そこで結論を導きなさい
- 初心者への注意
- まず、トップダウン型に考えをこうせいすることからはじめなさい
- 導入部を考える際には、「状況」をそのスタートポイントとして利用しなさい
- 導入部を考えることを省略してはいけません
- 過去の出来事は常に導入部に書きなさい
- 単にここの出来事を記述することは、論理的思考とはいえない。考えやメッセージとはいえない。
- 導入部の記述は、読み手が合意する事項に限定しなさい。
- もし選べるのであれば、キーライン・レベルでは演繹法よりも帰納法を用いなさい。
○導入部はどう構成すればいいのか?
- ストーリー形式について
- なぜ、ストーリー形式なのか?
- 読み手は合意できるポイントからよどみなく読み始めることで、あなたの考えに対してより柔軟な態度をとれます
- 「状況」の記述をどこから始めるか?
- 主題に関する記述からはじめる
- 議論する余地のないポイントから始める
- 読み手を特定の時間と場所に誘い込む
- 「複雑化」とは何か?
状況(主題に関して確認されている事実) 複雑化(その次に起こった疑問へとつながる事柄) 疑問 しなければならない仕事がある その仕事の妨げになるようなことが起きた どうすればよいか? 問題がある 解決方法を知っている 解決方法を実行するにはどうすればよいか? 問題がある 解決方法が提案された それは正しい解決方法か? 行動をとった その行動は効果がなかった なぜ効果がなかったのか? - キーラインとは?
- ピラミッドの「キーライン」の役割は、「主ポイント」に対して発せられる新しい「疑問」に答えを与えるだけでなく、文書内容の展開を明らかにすることでもある
- キーラインに導入部は必要か?
- それぞれのキーライン・ポイントにも導入部分があるべき
- よい導入部を書くための理論
- 導入部とは、知恵を与えるためのものではなく、思い起こさせるためのものである。
- 導入部にはストーリーの3要素を常に含ませる
- 導入部の長さは読み手の必要性と文書のテーマによる
- なぜ、ストーリー形式なのか?
- 導入部を書く
- 「状況」を述べよ
- その状況で、「複雑化」が発生し、
- その複雑化が「疑問」を引き起こし
- その疑問に対し、あなたの文書が「答え」を出す
- いくつかの共通パターン
- 方針を与える(何をすべきか? あるいは、どのように実行すべきか?)
状況 我々はXをしたい 複雑化 あなたにYをしてもらう必要がある 疑問 どのようにしてYを行うか? - 支出の承認を求める(それを実行すべきか?)
状況 我々は問題を抱えている 複雑化 我々は解決方法を有しているが、それには…ドルの出費がかかる 疑問 私は承認すべきか? - 「ハウツー」を説明する(それをどのように実行すべきか?)
状況 行動Xを実行しなければならない 複雑化 そのための体制ができていない 疑問 どのようにしてその体制を作るのか? 状況 現システムはXである 複雑化 これは適切に作動していない 疑問 どのように変えれば適切に動くようになるか? - 選択肢の中から決定する(何をすべきか?)
状況 我々はXをしたい 複雑化 そうするために、いくつかの選択肢がある 疑問 どの選択肢が最も適切か?
- 方針を与える(何をすべきか? あるいは、どのように実行すべきか?)
- コンサルティングの場合
- 提案書
状況 あなたは問題を抱えている。(問題状況を説明する文章を1つか2つ)」 複雑化 その問題を解決するために、第3者へ打診することを決めた。 疑問 我々は、問題解決のためにあなたが雇うべき第三者か? - 進捗状況報告書
状況 我々はあなたにXを伝えた 複雑化 あなたはYの調査を我々に依頼し、我々はそれを行った。 疑問 我々は何を見つけたか?
- 提案書
○演繹法と帰納法はどう違うのか
- 論理的に理由付ける
- 演繹法は1本の理由付けラインで展開する
- 帰納法は類似の考えや関連する行動をグループ化する
- キーラインレベルでは、帰納法の方が演繹法よりも望ましい
●考える技術
○ロジックの順序に従う
- 論理的順序の種類
- 時間の順序(自分の考えを述べるとき、プロセス・フローとして図示するならば)
- 構造の順序(自分の考えを述べるとき、構造にコメントするならば)
- 重要度の順序(自分の考えを述べるとき、分類を行うならば)
- 行動の考えを配置する
- 各ポイントは最終結果物をイメージできる表現とせよ
- 同一結果を導くアクション群を一つのグループとせよ
- グループ化の根拠になるプロセスや構造を明らかにし、その順序に従い配置せよ
- 見落としたアクション・ステップがないかどうかをチェックせよ
- 状況の考えを配置する
- 同じ種類で表現される考えを一つのグループとせよ
- グループ化の根拠となる構造や分類を明らかにせよ
- 各ポイントを主語・述語を備えた文章形式に書き直した後、配置の順序を決めよ
- 見落としたポイントがないかどうかをチェックせよ
○グループ内の考えを要約する
- 考えの類似性を発見する
- 各考えがすべて同じテーマについて述べている
- 各考えがすべて同じアクションを必要とする
- 各考えがすべて同じ対象に対するアクションについえ述べている
- 各考えがすべて同じ洞察結果を意味している
- 行動の考えをリストする
- 各ポイントを裸にし、類似のキーワードでグループ化せよ
- 各グループのレベル(階層)の違いを明らかにせよ
- 各ポイントは最終結果物をイメージできる表現とせよ
- アクション群の実行から直接得られる結果を述べよ
- 状況の考えをリストする
- テーマ(主語)、具体的状況(述語)、目的(目的語)、意味するものなどの類似性を発見せよ
- 各ポイントを出来るだけ狭くグループ化せよ
- そのグループが何を意味するのか(推論)を述べよ
●問題解決の技術
○問題を定義する
- 問題を定義する
- 問題が発生した分野を目で見えるように図式化せよ
- 今までの安定を覆すような出来事を述べよ
- 望ましくない結果(R1)を明らかにせよ
- 望ましい結果(R2)を具体的に述べよ
- その問題を解決するために、今まで何らかのアクションが取られたかどうかを明らかにせよ
- 分析の目的、すなわち分析により答えるべき疑問を明らかにせよ
○問題分析を構造化する
- 分析を構造化する
- 問題を定義せよ
- 診断フレームワークを用い、問題分野の詳細構造を明らかにせよ
- 問題の原因を仮説的に設定せよ
- 設定した仮説の妥当性を証明(または否定)するデータを収集せよ
■著者プロフィール
バーバラ・ミント
ハーバード・ビジネススクール卒業後、マッキンゼー社に初の女性コンサルタントとして入社。文書作成に関する能力が認められ、ヨーロッパスタッフのレポート作成指導責任者となった。1973年に独立し、ピラミッド原則を用いたレポート作成、分析、プレゼンテーションなどの方法を教えている。世界の主要コンサルティング会社、さらにペプシコ、オリベッティ、AT&Tシステム、ユニリーバなどでライティングのコースを教えている 。
0 件のコメント:
コメントを投稿